小田原魚市場水揚げ概況
「米神」定置:イナダ 70キロ、サバ 70キロ、アカヤガラ 40キロ ほか
「石橋」定置:スズキ、クロサギ ほか
「 岩 」定置:イナダ 150キロ、メアジ 100キロ
「原辰」定置:休漁
「江の安」定:休漁
「二宮」定置:マルアジ 100キロ ほか
「福浦」定置:イナダ、メアジ ほか
「大磯」定置:サバ 100キロ ほか
冬枯れを絵に描いたのか文字にしたのか、とにもかくにもお昼過ぎには業務完了。
仕事帰りに聴く「ひるのいこい」・・・「小田原市の男性から・・・今朝の港は昨日と打って変わって穏やかな様子。しんしんと冷え込む朝方には水面から水蒸気が立ち昇り、すでに冬景色真っ盛り。港内の「カワウ」もその密度を増し、「カモメ」と餌の取り合いを繰り広げます・・・と、冬の便りをいただきました。」・・・なんて聞こえてくるかと思うほど長閑なもの。
それにしても一曲目から野坂昭如の「師走」が流れてくるとは。
明らかに今日のSGホールディングス上場を意識した曲選び、秀逸である。
2017年12月13日
クロサギ
この「イシモチ」みたいな魚とか、
あの「イボダイ」の偽物みたいな魚、「なんて魚?」
・・・今まで何度聞かれた事か。
「クロサギ」ですと、名札をぶら下げておいて欲しい。
四国の方じゃ「アマギ」とか「アマギダイ」とか呼ぶらしいが、この辺では唯一「アゴナシ」と呼ぶ人がいましたが、他にそれらしい名前は出ませんでした。
「アゴナシ」という名前は、この魚の他にも「ギンメダイ」や「ツバメコノシロ」を指して呼ぶ地方名として小田原で通用しており、全国的にもおちょぼ口の魚の呼称として定着しているようです。
白身ですが、真っ白と言うよりは「クロダイ」に近い様な灰色と黒い血管が目立つ様な地味な身質。
それでも意外に味があり、脂も感じられる食べ心地良さ。
酢飯との相性も良く、塩焼きにしても美味「あくまで個人の感想です」。
河口域や砂泥域の海岸や沿岸に棲息する事が多い様で、定置網にまとまる事も少なければ、刺網でもそんなに獲れる魚ではありません。
が、今朝の「石橋」定置では30キロほどまとまって獲れており、この魚の単一の量としては記録的とも言えます。
冬の魚という訳でもなく、夏の魚という訳でもなく、一年を通じてポツポツ揚がる魚であり、その為に雑魚扱いを抜け出せない魚ではありますが、それでも立派な地魚であり、今後、量がまとまるようなことがあれば、一躍主役に祀り上げられるポテンシャルを備える魚として、記憶の片隅に置いておくのも良いでしょう。