著作者: TADAira(タダイラ)
今年の干支は「クジラ年」だって誰か言ってた。
普通に「戌年」だろぅ?と突っ込みたくなりますが、
魚の世界では(え?鯨は魚じゃない?)
「魚偏に戌」じゃなくて、、、
「犬」じゃなくて、、、
「吠」と書いて、
「魚吠」
これを※「クジラ」と読む。
だから魚の世界にとって
戌(犬)年は「クジラ年」なのだそうだ。
(.______.)
え〜、本題に入ります。
東北の定置網に入ったという「ミンククジラ」由来の、紛う事なき「クジラのさえずり」を入手いたしました。
この黒い塊が「さえずり」?
「さえずり」とは何か?
「クジラの舌」の事になります。
「シタ」「ベロ」「タン」「味蕾」
(・ω<) ←これは てへぺろ
クジラは全長何メートルにもなり巨大ですから、当然「舌」も巨大なものになります。
もちろん小さく切り分けて販売されるのですが、舌の部位によって脂や肉質が異なり、同じ「さえずり」でも味わいが異なるのだそう。奥が深い。
「クジラのベーコン」は、クジラの皮や赤身の部分を塩漬けボイルしたものですが、「さえずり」は通常、塩で臭みを取ってボイルしたものになります。
畝須や皮の部分とは異なる脂の質と量、独特の柔らかい風味を持ち、唯一無二の食感と味わいを堪能できます。
特に薄くスライスしたものをポン酢で頂くと、程よい脂肪に甘みがとろけて、赤肉の風味も相俟って大変美味しいと感じました。
そして何よりサントリー武蔵野ブルワリー見学で頂いた「バーボン」を使った「ハイボール」に合うこと、会うこと。とろける「さえずり」を頂き、口に残った脂をサッパリと流しては一枚、そして流してはもう一枚と、次々に口へと消えていく「さえずり」ちゃん。
口に入れた瞬間に思わずさえずりたくなるのは、a-haの名曲「♪テイク・オン・ミー」のイントロ。
₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾
そして陶酔した意識の中で、気分はクジラとディープキス。
からまる舌に、ろれつも回らなくなったところで、寝ることに致しました。
残った「さえずり」は、煮物で頂きたいと思います。
寒い冬。温かい料理の似合う「鯨料理」は最高です。
クジラを懐かしいと感じる人も、まだ食べたことないと言う人も、是非、日本の食文化である「鯨料理」を堪能して頂きたいと思います。
(.______.)
小田原では数十年に一頭とも言われる「クジラ」ですが、ここのところトンとお目に掛かりません(真鶴では何度かあったが)。
それでも全国規模で見ると、南氷洋での調査捕鯨の他に、各地の定置網に混獲されて流通している「クジラ」が結構いるようです。
思えば、2000年代の前半に2年連続で岩定置に「ミンククジラ」が入った時は、確か2月の中旬だったはず。
「クジラ年」と言われる今年。
魚があまり獲れていない現状を打開するパワーとインパクトを持ち合わせた一頭の出現は、希望の星となりえるのかも知れない。
※吠=ほえる=ホエール=クジラ
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ラベル:グルメ