
「黒い平べったい」だから「クロダイ」
地方や信仰によっては、
弔事に用いる場合もあり、
突発的な注文に
魚市場を右往左往する
魚屋さんが時々見られます。
大きな河川の河口付近や
岩礁帯に棲息し、
春先に大きな群れとなって
産卵行動を取る。
3〜4月の産卵期前には
よく太った個体が集中し
脂もノリノリで
人気も高い。
「タイ」の仲間らしく
透き通った白い肉をしており、
身には黒い血管があって、
一見地味な肉質にも見えるが、
地味はジミでも、
滋味深い味の身は、
刺身にしても火を通しても、
普通に美味しい。
一定の人気はあるが、
それでも「マダイ」と比べると
市場評価は半分程度。
その意味で、お買得な「タイ」
であることは間違い無い。
ただ生息域の環境や餌により
泥臭くなったり磯臭くなったり、
することが知られており、
そこが安く見られる
理由であろうか。
小田原周辺の海でも、
春先の乗っ込み時期には
数百キロ単位の水揚げが続くのだが、
今年も例外ではなく、
魚の少ない昨今にあって
安定して獲れた魚の一つである。
と言うより、
近年、沿岸で増えている魚
と言えるかも知れない。
この私ですら
釣った事あるくらいだから。
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