小田原魚市場水揚げ概況
「米神」定置:ヒラソウダ 470キロ、マルソウダ 2.2トン、アカカマス 80キロ、イナダ 60キロ
「石橋」定置:マルソウダ 3.2トン、ヒラソウダ 490キロ、アカカマス 100キロ、ショウゴ 70キロ
「 岩 」定置:マルソウダ 450キロ、ヒラソウダ 340キロ、シイラ 60キロ、サバ 50キロ
「原辰」定置:ヒラソウダ 390キロ、ショウゴ 220キロ、マルソウダ 480キロ
「江の安」定:休漁
「二宮」定置:マルソウダ 290キロ、アカカマス 200キロ、ヒラソウダ 80キロ、アジ 90キロ、サバ 90キロ
「福浦」定置:小サバ 250キロ、ヒラソウダ 40キロ
「大磯」定置:サバ 160キロ、マルソウダ 110キロ、アジ 50キロ
物価の優等生といえば、鶏卵である。

長年にわたり、小売価格を変えることなく国民のたんぱく源として食卓を守り続けた存在だ。
では、魚市場の物価の優等生と言えば、なんだろう?
それはやはり「小サバ」や「ヒラソウダ」といった安価魚になるだろう。大量に獲れたら安く処分され、漁獲が少なくても値段はやたら上がることはない。取り扱う者は決して安く買おうというのではなく、コストにあった原価を設定し買い入れ、処理しているだけで、不当な値段とは誰も思っていない。

同じような安価魚は他にもまだまだたくさんある、俗に世間はそれらを称して「未利用魚」どと言ってみせるが、その存在を特別視したとしても、それらは別に特別なわけでもなく、実際は多くの場合、未利用でも何でもない。
魚市場で安く買え、活用できる(儲けられる)物価の優等生なだけである。

どうやら彼らの論理では、相場という物は「生シラス」の様に劇的に上下しなくてはならぬものらしい。
磯臭い魚を未利用魚として片付け、カルパッチョにして出してみたところで、「美味い」というのは当然である。新鮮な魚を適当な味付けとオイルで食せば、磯臭さなんて感じるわけも無い。
そんな手法は真新しくとも何ともなく、とうの昔から安値買いの魚屋さんがやっていた「テクニック」である。
どうせ未利用魚の活用などと言ってみせるのなら、それこそ大量に獲れても行き場を失う「小小イサキ」や「小小クロシビカマス」・・・と言う本当の未利用魚を片付けた人間が言うべきだろう。