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2020年06月16日

魚市場探偵・鱗太郎

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:ウルメイワシ 130キロ、小サバ 250キロ、カタクチイワシ 60キロ、マイワシ 40キロ
「石橋」定置:小サバ 170キロ ほか
「 岩 」定置:小サバ 90キロ、ウルメイワシ 90キロ、シイラ 40キロ
「原辰」定置:小サバ 90キロ、マイワシ 80キロ、シイラ 80キロ、ワカシ 70キロ
「江の安」定:シイラ 60キロ ほか
「二宮」定置:アジ 320キロ、小サバ 280キロ、モジャコ 400キロ
「福浦」定置:ワラサ 10トン ほか
「大磯」定置:アジ 160キロ、小サバ 200キロ、サバ 60キロ

伊豆方面からは、
「山下丸網」:イナダ 550キロ、アカカマス 110キロ
「宇佐美船」:生シラス 100キロ

20200616_9596.jpg本日も「福浦」の「ワラサ」に始まり、「ワラサ」に終わった一日。
小田原周辺漁場の漁獲不振の原因を探るべく、漁港に現れた一人、いや一匹の探偵魚。
大きめのマントを翻し、歴史的アーケードゲームの金字塔、スペースインベーダーを記念する日という6月16日、ふわふわと「米神」の漁場に現れたインベーダー顔の「マダラトビエイ」。
15922617994921216799680.jpg今年は春の来る前から「ヒラメ」、「イシダイ」、「マアジ」、「ブリ」、「ヒラマサ」、「スルメイカ」まで刺し網、定置網、いずれも漁獲が減っており、漁期もずれ、獲れても短期的なものが多く、しかも獲れるサイズも小さめが主体(ブリだけは今年は太っていた)といった有様で、魚価が思うように伸びず、量の少なさに相場がなんとか耐えていたところに、コロナ禍による市況低迷というダブルパンチを食らった結果、ガラガラと相場の崩壊を招いてしまっていた。
仮にコロナ禍が無かったとしたら、どうなっていたか?
小確りした相場の中で漁獲が減ってくれば、相場の崩壊は避けられたであろうが、高値も自ずと限界があり、漁獲が伸びない事には、売り上げは早々に頭打ちとなり、結果的にそこまでの数字は期待できなかったと見るのが自然である。
つまり前年度から続く低迷傾向は、コロナ禍により早まった感はあったものの、遅かれ早かれ、相場崩壊こそないが、非常にレベルの低い業績を見据えていたと考えられる。
20200616_9591.jpgと言うことは、漁獲不振の延長線上にあるのは、前年より続く影響と考えるのがきわめて自然な流れと言えるのではないだろうか。
近年、小田原に頻繁に上陸する巨大台風、黒潮の大蛇行、海水温の上昇など、遠因となる要因は数年前から散見されており、証拠の特定は困難を極める。
さすがに事件は迷宮入りかと思われたその時、ふと思い出したのだが、そういえば、去年も6月の上旬に「マダラトビエイ」が一匹フラッと小田原の港に現れていた。
現場に再び姿を現すという犯人の特性を鑑みるとき、犯人「マダラトビエイ」説を仮定すると、この数年間、毎年決まってこの季節に「マダラトビエイ」が現れていたと立証できれば、この漁獲不審事件は、一気に解決へと動き出すのではないだろうか?
続報を待て!
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posted by にゃー at 16:32| Comment(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする