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2025年03月18日

魚市場はぽっぽや

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:キハダ 4本、アジ 220キロ
「石橋」定置:アジ、スズキ ほか
「 岩 」定置:キハダ 1本 ほか
「原辰」定置:キハダ 3本 ほか
「江の安」定:オオニベ、ヤリイカ ほか
「二宮」定置:休漁
「福浦」定置:キハダ 4本 ほか
「大磯」定置:カタクチイワシ 180キロ、シリヤケイカ 180キロ、イシダイ 70キロ

伊豆方面からは、
「網代定置」:キハダ 3本、アジ 110キロ
「富戸定置」:キハダ 5本、スルメイカ 100キロ

東方面からは、
「江の島網」:サワラ、イシダイ ほか

春の豊漁期を迎えた小田原は、昨日まで「ブリ」による活気でまさに天に昇る龍の勢いで賑わっていました。
しかし、今朝はその姿が見えません。まるで新横綱の突然の休場の影響を思わせるかのように、勢いが止まったかに見えました。
その代わりに存在感を示したのは「キハダ」でした。
30kg台から60kg台の大物たちが各定置網で乱舞し、その数なんと20本。
「キハだ20」である。
その響きに思わず思い出されるのは、鉄道ファンに愛された国鉄時代の名車「キハ20系」。
昭和32年に誕生し、日本全国のローカル線を駆け抜けた名車両。時代とともに活躍の場を広げたその姿は、日本近海を回遊し親しまれる「キハダ」と重なるではないか。
そして何より、車体の美しい朱色の姿は、まるでマグロの赤身の様。漁港に並べられた大物の「キハダ」は、圧巻の存在感を放ちながら、活気づく魚市場をさらに熱くさせる。
明日は水曜で休市日。次の日も「春分の日」で魚市場は連休。そんな背景も相まって、今朝は仕入れに躍起になる人々でごった返し、水揚げされた「キハダ」を巡って交わされる威勢の良い競りの掛け声と笑い声。その中心にいたのは、紛れもなく「キハ」だ「20」だったのでした。
国鉄キハ20系が庶民の足として愛されたように、「キハダ」もまた全国で愛され、食卓を彩る庶民の味方であります。
かつてローカル線が人々の生活を支えたように、魚市場もまた人々の暮らしにインフラとして寄り添い続ける存在でありたいと願っています。
昭和の名車両と、今を生きる海の王者。その奇妙な縁に巡らされた今朝の魚市場の喧噪は、今後の豊漁とさらなる賑わいを予感させるものとなりました。
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posted by にゃー at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする