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2025年04月21日

超特大ヒラマサ

20250421_bigmasa.jpg小田原の沿岸の定置網で、3月後半から4月にかけて現れる巨大魚と言えば・・・
そう、言わずもがなの
「ヒラマサ」である。

10キロ以下は「小物」
10キロ前半はまだ「ひよっこ」
10キロ後半で「大きいな」
20キロ台で「でけえなあ!」

そして
30キロを超えると、
「化け物……(絶句)」
と誰もが言葉を失う。

今朝、
「岩」の定置網で
まさにその超特大が揚がった。

30キロ台のヒラマサとなると、
この15年でも
数本見たかどうかというレベル。

まさに幻級。
市場中がどよめいた。

このサイズにもなると、
「身が粗くて大味だ」とか、
「脂が乗ってないよ」など
買いもしないのに
好き勝手言う人が
現れるものだが、

そもそもこのクラスの魚は、
手を出せる買受人が限られる。

もはや
「買い手を選ぶ魚」
と言っても過言ではない。

「平政(ヒラマサ)」は、
その名の通り
平べったい体が特徴。

同じブリ類でも
「ブリ」に比べて
体つきはシュッとしていて、
なんともスマート。

身質や脂の乗り方も
異なっており、
こってり系のブリに対し、
ヒラマサは上品なさっぱり系。
とはいえ、
しっかりと脂を感じさせる、
上等な旨味を備えている。

そして何より、
ブリ類の中でも
最も大きく成長する
ヒラマサは、
その姿そのものに

“王者の風格”

をまとっている。

孤高の王者、
春の支配者、
それがヒラマサ。

今こそ味わってほしい、
春の地魚の代表格である。
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posted by にゃー at 20:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ごきげんよう魚市場です

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:マイワシ 3.9トン、ブリ・ワラサ 940キロ、アジ 970キロ、マイワシ 510キロ、サバ 300キロ
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:ブリ・ワラサ 1.8トン、アジ 900キロ、イシダイ 370キロ
「原辰」定置:スマ 100キロ ほか
「江の安」定:ブリ・ワラサ 520キロ ほか
「二宮」定置:ブリ・ワラサ 2.1トン、イシダイ 170キロ
「福浦」定置:ブリ・ワラサ 4.4トン、イシダイ 170キロ
「大磯」定置:アジ 240キロ、マイワシ 240キロ、アカカマス 210キロ

東方面からは、
「江の島網」:クロダイ 110キロ ほか
「平塚定置」:アジ 100キロ ほか

「イワシ」がっちり、「アジ」べっこり、「イシダイ」しっかり、「ブリ」たっぷり。
今朝の相模湾はまさに魚影濃厚。「ブリ・ワラサ」を中心に、「マイワシ」や「イシダイ」、「スマ」や「ヒラマサ」、良型の「マサバ」まで加わり、青物回遊指数は急上昇。湾内は魚種の多様さでごった返し、まさに釣り糸を垂らせば何かが釣れる宴会状態。
そんな中、一本の「イナダ」が活魚コーナーに−−「君は一体、どこから来たんだい?」
20250421_buriyamadayo.jpg今朝の水揚げは、まるで「ブリ」の父親リストを眺めるかのように、各地から勢ぞろい。そうなると、この「イナダ」はそのどこかの子なのか?それともまた別の潮に乗って来たのか?
問いかけてみても、魚は何も語らず、ただ静かに目で答えるだけでした。
今日は何と言っても「福浦」定置での大漁がポイント。「眠れる獅子」が目を覚ましたかのように、「ブリ・ワラサ」がまとまって水揚げされており、今後、この動きが相模湾全体の水揚げバランスに新たな変化をもたらす可能性があります。市場としても、この兆しをしっかりと見つめ、月の後半から大型連休に掛けての需給バランスに備えていきたいところです。
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posted by にゃー at 19:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月19日

魚市場はエナジックスポーツ

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:アジ 2.8トン、マイワシ 280キロ、ブリ 110キロ
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:ブリ 440キロ、アジ 100キロ
「原辰」定置:ブリ・ワラサ 190キロ ほか
「江の安」定:ブリ・ワラサ 130キロ ほか
「二宮」定置:ブリ・ワラサ 240キロ、チダイ 80キロ
「福浦」定置:休漁
「大磯」定置:アジ、カタクチイワシ ほか

伊豆方面からは、
「富戸定置」:ヒラマサ 930キロ、小サバ 480キロ、スルメイカ 190キロ、ブリ・ワラサ 100キロ
「川奈定置」:ヒラマサ 170キロ、ブリ・ワラサ 100キロ

東方面からは、
「江の島網」:クロダイ、サバ ほか

今朝の小田原沿岸は、陽気うららか、天気は晴朗。
陸の上では季節のリレーがバトンを渡すように、春から夏へと確かに季節は移ろっていますが、海の中は再びの「ブリ・ワラサ」主役で、まだまだ春色。
とはいえ水揚げ傾向は西高東低で、西の定置網では「ブリ・ワラサ」が1トン弱のまとまった水揚げ。一方の東方面は控えめで、やや寂しさも感じる内容でした。
さて小田原の主役たる「マアジ」ですが、かつては「どこもアジだらけ」と言われたほどの姿を見せていたのに、今朝は「米神」定置での限定的な2.8トンがほぼ全量。すっかり“備蓄米”のようなレアキャラとなり、全国的に「アジ」が減少傾向にある中で、その結果、市場の相場はじわり上昇中。まるで自販機のコーラの値段が知らない間に上がっていたような、地味な驚きが広がっています。
そうは言っても庶民の味方「アジ」が食卓から遠ざかるのは、魚市場としても不本意。そこで代案として「ブリを食べようキャンペーン」なんて打ち出してみたものの、実は「ブリ・ワラサ」も全国的に品薄傾向という・・
20250419_selling.jpg気がつけば、地魚全体が“高嶺の花”のような存在になってきているのか?
そんな状況に、我々は声を上げる。「そうはさせない!」と。
その第一弾として、今朝は伊豆方面からの応援を招致。「富戸定置」や「川奈定置」では、良型の「ヒラマサ」を中心に、「スルメイカ」、「イシダイ」といった春の変化球も登場し、水揚げのバリエーションに厚みを加える事に成功。魚種が豊かであるということは、それだけ相場に柔軟性が生まれるということ。「タイ」や「サバ」といった比較的手に入りやすい魚種もあり、鮮魚流通のセーフティネットとしての役割を果たすことができました。
海の変化はまさに生きもののドラマ。今日の食卓はどんな魚を選ぼうか。
地魚は日々の食卓を彩る、自然からの”旬の贈り物”であるべきだと、私たちは信じています。
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posted by にゃー at 18:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月18日

魚市場で起こる化学反応

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:アジ 3.8トン、マイワシ 2.2トン、ブリ・ワラサ 200キロ
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:ブリ・ワラサ 2.8トン、マイワシ 400キロ、アジ 250キロ
「原辰」定置:ブリ・ワラサ 930キロ、アジ 90キロ
「江の安」定:ブリ・ワラサ 470キロ、アジ 120キロ
「二宮」定置:ブリ・ワラサ 2.5トン、チダイ 150キロ、イシダイ 120キロ
「福浦」定置:休漁
「大磯」定置:イシダイ 90キロ、メジナ 90キロ

東方面からは、
「江の島網」:クロダイ 200キロ、サバ 210キロ、スズキ 160キロ、メジナ 90キロ
「平塚定置」:ブリ・ワラサ 280キロ、ヒラマサ 90キロ

今朝の魚の顔ぶれは遠慮知らずの大放出で、まさに旬のラインナップが勢ぞろい。
まずは「ブリ・ワラサ」が7トン超の水揚げで、7〜5kg級の良型揃い。潮のタイミングと群れの回遊ががっちり噛み合った結果のまとまりでした。もちろん旬の「マアジ」も相変わらず好調で、「米神」に集中。しかも今日はサイズも良好で、まだまだ旬を引っ張ってくれそうです。
他にも「チダイ」、「イシダイ」、「メジナ」、「クロダイ」、「スズキ」に「ヒラメ」と、旬の白身も多種多様。小田原の持ち味である魚種の豊富さは看板に偽り無しで、「選べる楽しみ」と「旬の重なり」を存分に味わえる状況に。
そして旬と言えば、サプライズで春らしく「活マンボウ」の上場も。20250418_manbow.jpg
市場にはパタパタと動く巨体が悠然と並び、注目の的に(「さて何匹?」)。
小田原の海の多様性と鮮度感、そして海のライブ感を象徴する存在となりました。
この週末、財布の中は心もとないけど、そんな時こそお得な地魚が味方。
小田原の海は、今日も「手に届くごちそう」であふれています。
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posted by にゃー at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月17日

万華鏡魚市場

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:休漁
「石橋」定置:アジ 1.8トン、ブリ・ワラサ 960キロ、チダイ 350キロ
「 岩 」定置:マイワシ 4.2トン、アジ 1.6トン、ブリ・ワラサ 1.2トン、チダイ 160キロ
「原辰」定置:アジ 100キロ、カタクチイワシ 100キロ
「江の安」定:アジ 1.2トン、マイワシ 720キロ、ブリ 270キロ
「二宮」定置:ブリ・ワラサ 1.2トン、イシダイ 1トン、アジ 1トン、チダイ 590キロ、サバ 110キロ
「福浦」定置:イシダイ 220キロ、チダイ 180キロ、ヒラマサ 100キロ、
「大磯」定置:アカカマス 650キロ、イシダイ 90キロ

伊豆方面からは、
「網代定置」:ヒラマサ 760キロ ほか

東方面からは、
「江の島網」:サバ、マダイ ほか

朝から快晴、風も止んで気温も上昇。気分も上々の朝、春の王道「マアジ」が今日も主力の水揚げ。
ただし、ここにきて一部では「サイズが小さくなってきた」との声もちらほら。脂はまだ乗っているものの、ピークは越えた?という見方もあり、今後の潮の変化にも注目です。
202504_chidai.jpgそして、もう一つ目を引いたのが、桜の花びらのような「チダイ(ハナダイ)」の大量水揚げ。各地の定置網でまとまっており、市場は一面のピンク色。「まるで千鳥ヶ淵の花筏」なんて声も聞かれ、春の海の美しさと、どこか儚さを感じさせる一幕に、改めて季節の港町の風情を再認識。落語『花筏』のクマさんではありませんが、思わず涙ぽろり。南無阿弥陀仏 (−人−) 。
他の魚種では「ブリ・ワラサ」が連日好調。潮が効いているうちは、まだしばらくは期待できそうです。
「ヒラマサ」も沿岸に接近中で、これから本番を迎える可能性も。「イシダイ」はピークを過ぎたものの、まだまだ現役続行中。
増えつつある青物との入れ替わりのタイミングにも注意が必要です。また、東方面からは「サバ」の気配あり。
休み明けで、しかも時化明けということもあり、今日は全体的に魚の活性も高め。「チダイ」はもちろん、「マダイ」や「クロダイ」などの鯛類ののっこみシーズン真っ盛り。浅場のフカセやライトショアジギングで狙える場面もありそうです。
これだけ魚種が増えてくると、どうしても相場はやや弱含み。
それはつまり・・“美味しい魚がお得に食べられるチャンス”ということ。
「チダイ(ハナダイ)」の塩焼き一枚で、夕食に春の彩りが広がります。
ぜひ、今日にも、明日にも、明後日にも。
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posted by にゃー at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月15日

魚市場はアジの武道館

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:アジ 2.6トン、マイワシ 1.3トン、サバ 120キロ、ウマヅラハギ 100キロ
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:アジ 3.2トン ほか
「原辰」定置:ヒラマサ 450キロ、アジ 50キロ
「江の安」定:アジ 560キロ ほか
「二宮」定置:休漁
「福浦」定置:休漁
「大磯」定置:休漁

伊豆方面からは、
「網代定置」:アジ 1.4トン
「富戸定置」:アジ 290キロ、メジナ 80キロ

東方面からは、
「江の島網」:クロダイ、サバ ほか

今朝の小田原も荒れ模様の中「アジ」を中心ににぎやかな水揚げ。サイズも中型〜大型混じりで、脂のノリも上々。地元の干物屋さんもテンション高め。一部には「もうアジ飽きた」なんて小言もチラホラ聞こえたが、ちょっと待った。クラプトンが武道館で何度追加公演やると思ってるの?「アジ」だって、今が旬。来月までは続いてくれなきゃ、困るんです。
釣り人的には、これは潮が動いてる証拠。朝まずめ狙いがアツそうです。カゴ釣り・サビキで数釣り狙うなら今がチャンスか。
さて、本日の注目株は「原辰」から揚がった巨大魚「ヒラマサ」。
その名のとおり平たく、体の真ん中をまっすぐ走る黄色いバンドが目印。ここ数年は姿も見せず、“都市伝説”扱いされていた彼が、今朝は10キロ台を中心に450キロの堂々入網。しかも一極集中でほぼ「原辰」オンリー。
「なにかヒラマサを惹きつける魅惑の物質でも根府川沖に滲み出てるんじゃ?」とざわつく浜。
大物狙いのアングラーからは「えっ、そんな近くで?」とどよめき。
この時季にこのサイズ、しかもこの量。もはや奇跡の復活といっても過言ではないでしょう。潮の変化で一時的に回遊が入っている可能性あり。ジギング・泳がせの準備、しておいて損はないだろう。
連休明け、大潮からの嵐明け。春の海は動いています。「アジ」の群れに乗じて、青物もポツポツ入ってきてる気配。これはもう、「オールスター怪獣大図鑑・秘宝チャンピオンまつり」もびっくりの、地魚総出演モード突入の予感です。どんなメンバーが登場するのか。木曜からの今週後半の魚市場も、目が離せません。
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posted by にゃー at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする