「カライワシ(唐鰯)」。
体長およそ60センチ強、目方で3.3キロ。
初め見たときは「トキシラズ(サケ)」かと思ったが、その割に扁平な魚体とクワッと裂けた口と大きく見開いた目。もはや尋常ではない表情。怪しい・・・、怪しすぎる。
名前からして「唐鰯」ってくらいだから「唐の国」の「イワシ」、つまり大陸方面からやって来た得体の知れない「イワシ」みたいな魚って事だろうから、およそ日本人サイズからは逸脱したスケールの持ち主である。

このカライワシ目の魚達は、鱗や目など全体の作りが大きく、メタリックな外観も相まって、まさに古代魚然たる風貌を備えており、一種独特である。
ちなみに、今朝の江之浦は「江の安」定置に入りました。
おそらく黒潮に乗ってやって来たのか、今朝の雷さまの使者なのか、まったく突然の来訪に皆が驚いた魚である。
今週日曜に行われる「みなとまつり」で皆さんに見てもらうのも良かったのだが、活け締め処理された首筋から覗く身質は、サシも入ってなかなか美しい肉色。充分食用になる魚であるとして、さらに貴重な白身として、当然の上場。
おそらく今後しばらくはお目に掛かれないであろう(二度三度獲れたら、それこそ異常)貴重な魚を口にした人も、できなかった人も、これからまだ見ぬ未来の珍魚漁獲、落札に向け、今晩も良い夢見たいと思いますね。
明日は何が獲れるのでしょうか?
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