とある6月の日曜日。
日の出を前に、車をいつもと違う東方面へと走らせた。
ルロロ・・・
途中、美人娘が店番をしているセブンイレブンにて用を足し、朝飯を仕入れれば準備完了。さー、今朝はどんな魚が揚がるかな〜!期待とアソコを膨らませながら、いざ先っちょへ。
ピロロ・・・
そこへ電話。「強風のため、三崎入荷極めて少なし。」
さすが三浦半島、相模湾の東南端に位置する三崎魚市場。風当たりもまるでウチのように強く、冷たい(らしい)。
とはいえ、自衛隊を横目にここまで来て帰るわけにも行かず、直行。
幸い、日曜日は三崎の朝市が営業している関係で駐車場はタダ。来場者も多く、朝から賑わっていた。
ザワワ・・・
反対に魚市場の岸壁はと目を転じれば、案の定、強風による時化の影響で入荷は乏しく、まして名物のマグロの取り扱いが休みとなる日曜日は、鮮魚の入荷も比例して少なくなる事が往々にしてあるらしい。
仕方ないので朝市に足を向け、いろいろ見て回ったり、少ないながらも 魚市場に列んでいる魚をチェック。
噂通り「イボダイ」や「アカカマス」、「マサバ」は小田原と異なり、かなり大きい。見た目で負けた感が強く、打ちのめされた感に嘖まされつつも、今朝はいったい何を買おうかしばし思案の図。
ウムム・・・
活魚コーナーも充実の品揃え。「マダコ」、「マゴチ」、「イナダ」に「マダイ」、「ヒラメ」や「アワビ」、「バテイラ」の事をこちらでは「玉」と表記していました(小田原は「シッタカ」)。「コショウダイ」や「スズキ」、「ガザミ」などなど旬の魚も勢揃いでした。
オトト。
そして、ここが今までの魚市場と一番異なるところがコチラ。販売に際してセリは行われず、100%入札にて商売が成立。入札の受付、処理を行うカウンターの廻りには常に人だかりがあり、皆さん、この黒板に注目しております。入札による販売は、8:00から行われ、その日の水揚げ量に応じて黒板も更新されます。当然、魚が多い日にすべてを処理するには、かなりの時間を要する事になるようですが、皆さんそれには慣れているようで、一回一回の入札が終わるとサッサとセリ場の魚(活魚)は回収され、次の魚がテキパキと列ぶ事になります。
ホイサッサ。
この日は魚が少なく、落札できた魚も少なかった(「メダイ」が一本!)ので、その後の作業はほとんど無いようなものでしたが、これでダンベ一本(約500キロ〜1トン)でも買えた日には、その箱詰め作業やら仕分け作業が大変になるわけです。
って実は、それらの作業が終わってから、出来上がった荷物をトラックに積んで小田原へ帰るのが一番大変だと皆が口を揃えて言いますが。
ブーブー。
それにしても様々な販売手法や取引の概要を見学し、異なる鮮魚の取り扱いや商売に絡んだ多角的な視野を養うとともに、たまには空気の異なるアウェイで仕事するのも新鮮な気持ちになれて良いものだと思うのでした。
それに、三崎の朝市行くだけでも価値あり、これからも機会を見つけて邪魔しに行こうと考えた。
さて、帰り道。近所だからとルーシー・ブラックマンの現場を見に行きつつ、案の定、帰路には逗子から江ノ島にかけての渋滞で辟易。長い道のり、商売になるならないを問わず、いかに充実して過ごすかも一つの鍵になると思いました。
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