2014年05月09日

𩺊〜アラ

20140508_arara.jpg

これほど「幻の魚」という称号が似合う魚は他にいないだろう。

魚篇に「荒」と書いて「アラ」。
えら蓋周辺にあるという毒のある棘、大きな口、ギラ付く眼光といい見るからに荒々しい面構えは、まさに「魚の王様」という称号もふさわしい。

図鑑などには1メートルを超えるものもいるというが、今では4キロを超えるサイズですら、メッキリとその姿を見られなくなった。

小田原でも年に数本しか揚がらないキロ上のサイズにあって、7キロというサイズは近年とんと見られなかった”超大物”と言えるサイズである。

相模湾から伊豆半島に掛けての「アラ」の深場釣りは昔から有名で、多くの太公望が挑戦しているが、なかなか本命に当たることがないという超難易度の高い釣りとしても有名。そんな「幻の魚」が定置網に入ったという。それも大磯「湘南定置」に。

これは珍事。

春の嵐に誘われたのか、コロコロ太った大磯の「マアジ」を追いかけてきたのか、普段は300メートル休の深海にいるといわれる魚が、100メートル未満の深さに位置する定置網にまで入ってくるとは、「アラ」の略は「アン・ラッキー」とでも言いたいくらい不幸な出来事であり、我々にとっては「あら?こんなところに幻が。」とでも言いたくなるほどのラッキーであり、実に複雑な事象として捉えられている。

注目の価格も当然”超”の付く高値で、もちろん当日の全魚種の中で最も高く、最近の漁獲された魚の中でもおそらく一番高かったのではないだろうか?
ちなみに価格的に最も近いのが地物の「オカイアワビ」と言えばわかりやすいだろう。

201310_KUE.jpg九州地方では一般的に「アラ」と称して「クエ(モロコ)」が流通しており、本物の「アラ」だと思って頼むと「あら?」という事になるそうなので、特に九州場所の時期などは要注意である(写真は「クエ」)。
posted by にゃー at 20:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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