目が飛び出している様に見えることから「メヌケ」と呼ばれ、地方によっては最高級魚のひとつとして超高値で取引される魚である。
市場で取引される鮮魚の中でも最も深海に生息する魚のひとつでもあり、この寒い時期に延縄や釣り漁によって水揚げされる。ただ水揚げ量は決して多くなく、年間で見ても数本〜数十本のレベルである。
この種は成長が極めて遅いことが知られており、この大きさ(約4.5キロ)になるまでおそらくは10年以上かかっている。寿命は100年くらいあるともいわれるが、個体数の減少が懸念される魚種でもある。
生息域は千葉以北などともいわれるが、以前にも相模湾で見られており、普通に生息していると考えられる。
よく似た種類に「サンコウメヌケ」がいるが、こちらは相模湾以北に生息とされており、混合している可能性がある。
また、冬になると多く入荷するのがこれまたよく似た「アコウダイ」である。
これは伊豆から入荷した個体であるが、「メヌケ(オオサガ)」に比べると腹側が白っぽくなるのが特徴であり、それ以外はよく似ている。
「メヌケ」同様、12〜2月頃の冬の時期が旬であるが、多く入荷するのは1キロ〜2キロ台の小型であり、価格的には「メヌケ」よりも安くなる。
利用方法としてはどちらもだいたい同じで、鍋やしゃぶしゃぶ、煮物などである。刺身も当然美味いが皮下の脂が特に美味いので、皮霜作りがオススメである。
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