土曜日の午前中。朝の喧噪が一段落した頃合いにそれはやって来た。
き、金色の「ヒラメ」が獲れたっ!
これは良い事の起こる前触れに違いない。と半ば興奮した声で話すのは、獲った漁師の助っ人。
「こいつぁすげえど。スーパーに持ってって、みんなに見せてやろう。」
その一言で行き先は決まったようなモノだった。
まさに「湘南ゴールド」を使って作った「どら焼き」の新発売に合わせたかのようなタイミング。
今なら間に合う。小田原のどこかの店舗の鮮魚売り場に其奴はいる(はずだ)。
その光を湛えた海の主は、息を潜めて言うだろう。
「お前も俺を笑いに来たのか…?」と。
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