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2015年10月28日

サッパとカタボシイワシ

20151027_sappari.jpg
似たような顔の二匹


どちらもがニシン目ニシン科サッパ属に属する魚。

20151027_catabossy.jpg

上が「サッパ」、下が「カタボシイワシ」。腹びれの軟条の数の違いで見分けると良いとか。
どちらも小骨があり、脂の少ない身は酢じめや唐揚げなどに向くとされ、比較的安価な惣菜魚として扱われる。実にマニアックな魚である。

「サッパ」は、瀬戸内では「ママカリ」と称して珍重される魚として有名。また漢字で「拶双魚」と書いて「挨拶」以外で「拶」の字を使うという貴重な当て字の持ち主としても一部有名である。
生態としてそれほど広範囲に回遊する魚ではないとされ、基本地元の海で生まれ、海に育つというライフスタイルを持つ。

片や「カタボシイワシ」は近年日本各地で北上の勢いが著しく、九州辺りまでの分布とされていたのが、瀬戸内海、大阪、紀州、東海と来て、3〜4年前に小田原漁港でも初確認され、今では東京湾をも通過したという勢いで分布域を広げている広域指定暴力魚とも言うべき魚である。市場でも見慣れない頃は「ニシン」が獲れたと騒がれ、周囲を驚かせた過去がある。
獲れる時には「マイワシ」や「ウルメイワシ」などと混じって獲れ、漁業者にとっては選別の目をくらませる厄介者とされる。

ニシン科の魚は、他にも「コノシロ」や「キビナゴ」が当魚市場でも水揚げされる魚として知られるが、図鑑のページを繰ると「ドロクイ」や「ギンイワシ」、「ミズン」に噂の「ヒラ」など様々な仲間が居ることが分る。その多くが小骨が多く、汽水域にも入る様な魚で、基本的に低利用魚の位置付けとされ、経済的価値の薄い魚が多い。
あまり歓迎されない仲間たちを気の毒に思いつつも、今後、幻のニシン科の魚たちを目にすることがあるのではないかとの淡い期待を抱きつつ、今日も水揚げされた魚に目を凝らすのであった。
そしてニシン科ではないが、同じニシン目の魚である「エツ」の今後の来場を密かに願っているのである。
posted by にゃー at 00:11| Comment(1) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
見た感じニシンですね
違いが分かりません
カタボシイワシ
Posted by 小田原お天気カメラ at 2015年10月28日 20:17
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