昨年発売された加山雄三の曲「Dreamer〜夢に向かって いま〜」(作詞:松井五郎作曲:弾厚作)の一説にあるように、魚市場は当然獲れる魚が毎日違い、集う人の顔ぶれも異なる。相場も上下し、天気、気候さえ異なる。まさに日々、初めての魚市場を経験しているのであり、そこに新たな発見があり、未来が見える。
そして、この魚が見つめる先には一体何が見えたのだろうか?このサメが死ぬ直前に見たのは、黒い顔をした漁師の顔であったのかもしれない。
しかし、ギラギラとした目を持つ人が少なくなった今の日本で、執拗なまでに本命の「アブラボウズ」を追い求め、貪欲にも外道の「ユメザメ」さえも収穫として受け入れる野心。それこそ漁師としての本能以外に何と言えるだろうか。
そして、また本命を求めて彼は船を出すだろう。
外道にめげず、見果てぬ夢を追い求めて。
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