しかし、それはただの買い煽りに過ぎなかった・・。
実際は買い手がほとんどいない未利用魚のひとつ。
深場の定置網でチョクチョク獲れる「イカ」の仲間で「スルメイカ」に形体はよく似るが、大きさを比べると明らかに小さく、色も暗い赤茶色をしており、どうしても見劣りする。裏を返すと太い筋(発光器)が2本、外套を縦に通っており、見分けるのは簡単である。他にも頭部や腕に発光器があり、暗闇では光るのだそうだ。
夜の町で見かけたとしたら、見栄えがするのは「スジイカ」の方だろうが、残念ながら未だその機会には恵まれていない。
肝心の味の面では、生で食べると若干「酸っぱい」という意見があり、それが最も利用されない理由と思われる。
比較的小型なサイズが多いのも難点で、肉が薄く、刺身には向かない。
ただし、火を通すとその酸味は消えるといい、煮物や焼き物、ボイルしてサラダなどの惣菜利用が唯一の利用方法と推奨される。
当然価格的にも安く、「スルメイカ」の半額〜1/10ぐらいにまでなる。
今、我々はこの「イカ」の活用法を開発中である。
近日、自信の新商品をお目に掛けることが出来るだろう。その際は是非、皆さんに味見をしていただきたいと考えている。
・・・
あれから数年、
そのプロジェクトは筋が通らないとして破綻した。
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