小田原魚市場水揚げ概況
「米神」定置:小サバ 750キロ、サバ 150キロ、マルソウダ 150キロ
「石橋」定置:ヤマトカマス 250キロ、マルソウダ 200キロ、小サバ 150キロ、サバ 150キロ
「 岩 」定置:ウルメイワシ 210キロ、小サバ 150キロ、ヤマトカマス 100キロ
「原辰」定置:マルソウダ 600キロ、ヤマトカマス 150キロ、小サバ 90キロ
「江の安」定:マルソウダ 1.1トン、ヤマトカマス 240キロ、小サバ 170キロ
「二宮」定置:休漁
「福浦」定置:マルソウダ 1.7トン、小サバ 500キロ、ヤマトカマス 140キロ、シイラ 110キロ、サワラ 85キロ
「大磯」定置:ワラサ 430キロ、ショウゴ 200キロ、アジ 80キロ
伊豆方面からは、
「真鶴定置」:キハダ 750キロ
東方面からは、
「平塚定置」:アジ 540キロ ほか
「江の島網」:マルソウダ 150キロ、小サバ 110キロ
魚市場型社会主義の象徴とも言える「ウズワロポフ」と「ソーダネンコ」の指導者型政治体制は現行取引下での時代遅れ感は否めず、民衆の不平は社会の底流に沈殿し続けていた。その社会情勢の中で民衆は労働に勤しみ、その対価としての魚を求め、市場に集まり、その結果、必然的に浮かび上がった第三の魚としての「サバ」の存在は、多くの民衆の支持を集めていったのである。
たとえ小さくても、多くの支持を集めた「小サバ」は「コサバチョフ」と名乗り、その存在が巨大化すればするほど市場での取引注目度は高まり、結果的に公然と行われていた闇の粛正も無くなっていった。その調整能力に長けた「コサバチョフ」は、需要と供給のバランスを利点として公正な取引を市場に持ち込む事に成功したのである。
その後、大衆魚としての看板を後ろ盾に成長した新興財閥「量販店」の存在感の拡大は、「スーパー」へと進化し、その資金力にものを言わせた「生シラス」「キハダマグロ」「スルメイカ」に代表される特定魚種の買い占めが行われ、民主的な取引という名の下に新たな経済体制を市場に持ち込む事となった。
この歴史的事実を「シラストロイカ」と呼び、それまでの官僚集産主義的な魚市場体制への批判と改革開放路線は一層進む事となり、そのきっかけを作った「コサバチョフ」の功績は今こそ評価されて然るべきなのである。
君よ「小サバ」を侮るなかれ。
.
2022年09月01日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック