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2023年05月12日

魚市場のジェンダーフリー

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:サバ 90キロ、サバフグ 70キロ
「石橋」定置:ジンダ 60キロ ほか
「 岩 」定置:シイラ 140キロ、サバ 80キロ
「原辰」定置:ジンダ 120キロ、アオリイカ 90キロ、シイラ 90キロ
「江の安」定:シイラ 300キロ、メジナ 170キロ、サバ 120キロ、アオリイカ 90キロ
「二宮」定置:サバ 120キロ ほか
「福浦」定置:ワラサ 1.4トン、イナダ 90キロ、チダイ 90キロ
「大磯」定置:カタクチイワシ 270キロ ほか

伊豆方面からは、
「宇佐美釣」:釣アブラボウズ 3本

東方面からは、
「江の島網」:ワラサ 150キロ ほか

たとえば「シイラ」の雌雄で言えば、雄は最大2メートル近くにもなり、とにかく扱いが面倒になります。
まず大きくなった「シイラ」は、まな板にのらない、骨が太くて捌きづらい、また頭も大きくなり歩留まりも悪くなる等々の諸問題があり、比較的敬遠される傾向にあるのに対し、雌については頭も丸くなり、そこまで大きくならないなど、扱いやすいと言われ、一部に卵持ちは人気もあり、需要も見込めると言えます。ただし、いわゆる一般的な大衆魚と言われる魚については、雄も雌も関係ありません。
ただ「トラフグ」の場合だと、やはり白子持ちの雄は圧倒的人気で、有毒の卵巣を持つ雌は外れとも言われる所以です。同じく冬場の「メジナ」なども白子持ちの雄が人気で、雄は白子需要次第でその価値が変わるといえるでしょう。また「サワラ」などの大型魚の場合は、卵持ちは腹の肉が薄くなるとして敬遠する人もおりますし、卵に栄養(脂)をとられるという人もいます。
逆に「カレイ」の類いや秋の「ボラ」や「ガザミ(ワタリガニ)」などは、雌は卵持ちが歓迎されますね。これは卵の持つ滋味や利用価値が認められた場合といえるでしょう。
あとは大きくなるのは雌だけという「アンコウ(キアンコウ)」の場合もありますが、結局、その魚種の季節的な特徴、卵(白子)の利用価値などによって、臨機応変に買い手も狙いを変えると言うことでしょうか。それでも基本的には、その魚自体の肉付きや脂のりが値付けの基準になるとは思いますが。
そんなことより今の市場に必要なのは、ジェンダーの課題よりも「ジンダ」の課題を解決する方が先。
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posted by にゃー at 12:55| Comment(1) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
俺なんて極上の白子を持ってるのに…全然人気ねぇのよ…
Posted by にゃん太郎 at 2023年05月13日 12:29
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