「米神」定置:アジ 5.1トン、小アジ 2.7トン、ワカシ混 2.1トン、サバ 150キロ、サバフグ 150キロ
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:アジ 1.4トン、小アジ 1トン、小サバ 130キロ、サバ 100キロ、スルメイカ 70キロ
「原辰」定置:ワカシ 740キロ、小アジ 100キロ、ジンダ 70キロ
「江の安」定:小アジ 940キロ、アジ 320キロ
「二宮」定置:小アジ 1.7トン、サバ 340キロ、アジ 250キロ、ワカシ 240キロ、小サバ 110キロ
「福浦」定置:サバ 230キロ、小サバ 200キロ、サバ 170キロ、シイラ 150キロ
「大磯」定置:サバ 190キロ、アカカマス 180キロ
東方面からは、
「平塚定置」:アカカマス、アジ ほか
「江の島網」:シイラ 100キロ ほか
今朝も「小田原アジ」は、安定の極みであった。魚体は丸みを帯び、目は澄み、鱗の銀色が朝日を弾く。その姿こそ、魚市場における「真」なる価値だ。産地の名を隠してもなお評価されるのが、この小田原の魚。どこに出しても恥ずかしくない、それが「真のマアジ」である。
そして「善きもの」とは、ただ新鮮であればいいという話ではない。毎朝、漁師が漁に出て、仲買が目利きを働かせ、消費者が笑顔で買い求めるまでの一連の流れが、善き循環をつくるのである。今日の安定した水揚げは、その流れを確かに支えている。これにより魚市場は潤い、食卓には笑顔が届く。この一尾が「善」でなくて、何が善か。

控えめに言って、小田原魚市場は「マアジ」で出来ている。
その真実性、倫理性、味覚的価値。この三つがバランスよくそろう場所は、現代においてそう多くない。
金が値上がりしようとも、備蓄米が出回らなくとも、ここには日々、「小田原アジ」という「確かな価値」が泳いでいる。
これこそが、我々が今いちど見直すべき「食と暮らしの真理」なのである。
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