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2025年06月17日

二刀流、復活の魚市場

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:小アジ 2.1トン、アジ 1.2トン、ワカシ混 700キロ、サバフグ 100キロ
「石橋」定置:小アジ 1トン、アジ 200キロ、サバ 150キロ、ワカシ混 900キロ
「 岩 」定置:小アジ 800キロ、アジ 580キロ、シイラ 330キロ、スルメイカ 190キロ
「原辰」定置:休漁
「江の安」定:休漁
「二宮」定置:小サバ 280キロ、サバ 210キロ、イサキ 140キロ、ワカシ 100キロ、小アジ 100キロ
「福浦」定置:ワラサ 7トン ほか
「大磯」定置:サバ 150キロ ほか

東方面からは、
「江の島網」:メジナ 120キロ ほか

伊豆方面からは、
「網代定置」:アジ 420キロ、シイラ 610キロ、シイラ 100キロ
「富戸定置」:サバ、メジナ ほか

佐島釣船 ・・・ 釣カツオ 1.4トン、キメジ 300キロ

魚市場は、毎日、様々な魚であふれている。
沖から、陸から。定置網と釣船。小魚と大型魚。近海と沖合から。それぞれが役割を分担しつつも、交わり、支え合い、共に市場を形作っている。そこに見えるのは、一方向では語り尽くせない多流構造のダイナミズムだ。
本日、入船した船からは「カツオ」と「キメジ」の赤身の共演。共に「旬」として迎えられる盟友として、まさに二本柱の看板商品となった。20250617_001.jpgそして、再びの「ワラサ」7トンという大漁。対する「小アジ」もボリュームでは負けていない。小さき者が数で魅せ、大きき者が力で押す。このコントラストこそがバランスをなし、市場を形作っている。
定置網は構造と設計による計画的な漁業を担い、釣り漁は潮や瞬間の判断に委ねる機動力と臨機応変を武器とする。それぞれの手法が、重なり合って初めて魚市場に「厚み」が生まれるのだ。
20250617_002.jpgさらに相模湾の内と外では海が違う。湾と灘。異なる潮流が運ぶ魚は、種類も性格も異なる。しかし、それぞれが同じ「相模の海」の一部であることに違いはない。
水揚げは単なる結果ではない。その背後には、無数の判断・選択・協業がある。各船はライバルであると同時に、ひとつの海を共有する同志でもある。釣りと網。小物と大物。沿岸と沖合。南と北。それぞれの「流れ」が、魚市場という交差点に集う。
今日の小田原魚市場は、そんな多層の交差点=流通の実態を教えてくれた。
魚は泳いでいるだけでは食卓に届かない。
そこには漁、流通、仲買、小売、消費者という連携の鎖があり、その繋ぎ目一つひとつに「二刀流」のようなバランスと高いレベルで実現するサポートがある。
目に見える魚と、見えにくい仕組み。双方を理解してこそ、本当の「海の恵み」を味わえるのかもしれない。
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posted by にゃー at 15:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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