だが、その価値は金メダル級。今だから出会える貴重な地魚で、喉から手が出るような人気ぶり。干物屋はもちろん、通りかかった誰もが思わず足を止めるほどだ。
「2位じゃダメなんですか?」という声など、聞こえるはずもない。ここまで来たら一位目指して、シリーズ制覇まで燃え尽きるのみ、男たちは覚悟を持って挑み続けるのだ。
さらに、近年減少が目立っていた「カイワリ(カクアジ)」も安定して姿を見せており、夏の名残を感じさせる魚と、秋の旬魚が見事に肩を並べている。まさに、地魚が勢ぞろいした“小田原の秋の頂点”といえる朝だった。
今年も残すところ二ヶ月。
悔いなく、地元の恵みである地魚を味わい尽くしたい。
そんな思いを新たにする、嵐の後らしくピカピカに輝く朝であった。
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