ん?
この目、この口、
そしてこの絶妙なフォルム。
どこかで見たような……?
ハ、ハ、ハ……
「ハァーックション!!」
「呼ばれて飛び出て
ジャジャジャジャーン!」
……って、これ、まんま
「ハクション大魔王」が出てくる
あの魔法の壺ですよね?
やっちゃった。
ついに手に入れちゃった。
深海の底には、
伝説のアイテムが眠っていたのか。
「よし、今のうちに
ハンバーグを用意しなくては」
鼻息を荒くして準備を整え、
万を持して
「ハァーックション!!」
……。
この壺、
ぴくりとも動かず。
煙が出る気配もなければ、
魔王が顔を出す気配もなし。
掴まされた。
完全に”偽物”を掴まされた。
気付いたときには、もう遅かった。
どうりで深海漁師のヤマヒロさんが、
やけに軽く「ホイ」と僕にくれたわけだ……。
人生はそこまで甘くなかった。
僕の目の前には、
ただただ不機嫌そうな顔をした
「赤い魚」が横たわっているだけ。
あ、これ、
「ミドリフサアンコウ」っていう珍客。
以前に「ホンフサアンコウ」は獲れましたが、
コイツは初めて
願いを叶えてくれる機能は付いていませんが、
見た目のインパクトだけは100点満点。
この壺(魚)、
誰かに早く譲り渡さなくては……。
「赤い壺のような魚が欲しい!」
という奇特な方、
いらっしゃいませんか?
.
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