さて、今朝の小田原魚市場での定置網水揚げ概況ですが、「石橋」が網の入れ替えを行っている以外は、通常通り水揚げを行いました。主力の「米神」では、アジとタチウオが目立ったくらい。「岩」や「江の安」、「原辰」の各定置も少なめでしたが、「二宮」定置では水揚げが1.4トンあり、その中600キロがカワハギと新年早々、元気に気を吐いていました。また、「福浦」定置では、33キロのマグロが1本獲れ、ご祝儀相場も相まってかキロ3200円で売れたそうです。写真を撮りたかったのですが、私は残念ながら気がつかず、魚体すら見られませんでした。築地では一本600万円の本マグロがあったそうですが、小田原でそんなのが揚がったら大騒ぎでしょうねえ・・・。他には、イシダイがやや多かったですかね。



刺し網の活ヒラメは、例年通り、正月休み明けの大漁で、津波のように押し寄せるヒラメの大群に大わらわ。定置の15枚を入れれば、276枚と今シーズン最高の枚数を記録。今までの最高だった数字の3倍もの魚が来たのですから、1〜3枚単位で計量して、イケスに入れていくだけでも大変なようでした。それでも昨年の正月明けには350枚近くありましたから、大分少ないんですけどね〜。相場はお察しの通り日経平均並みの大暴落(とは言っても想定の範囲内ですが)で、キロあたり3000〜1500円と、昨シーズンの相場に戻った感じです。好天も続き、局地的に大型魚がまとまって掛かったり、平均の型も良くなったようで、漁師さんの中にはヒラメの蠢動と獲れ始めた手応えを感じている人もいるようですので、週明けからの網模様が楽しみです。あ、そうそう、今朝はこの大群の中にメラヒも2枚おりました。
今日のヒラメ枚数・・・261
さて、メラヒがこのところお目にかかるようですね。昨今は種苗生産技術も進歩して、表パンダは選別によりほとんど放流種苗には出回
らないようになったのですが、一日に数万尾という大量の種苗をチェックする過程ではどうしても「色が白いか白くないか」のチェックに「追われてしまい、眼の位置までは眼が回りません。種苗生産過程におけるメラヒの出現割合は1%以下(多くても千尾に数尾)なので、まさに「大眼」に見てやってくださいませ(哀願)。このメラヒ、内蔵の配置も逆になっています。つまり、ヒラメの場合は胃や腸などの上に掛け布団のように肝臓が大きく被さっているのですが、メラヒの場合は逆に肝臓を座布団のようにして、その上に他の内臓が鎮座しているのです。大事な肝臓をこんな風に虐げて苦しくないのでしょうか?メラヒもそれなりに苦労しているようです。味は天然物と寸分違わないので、かわいがってやってください。考えようによっては一番お得なヒラメです。
コメントいただき有り難う御座います。また、本マグロの落札ご苦労様でした。
品物も良かったようで何よりです。「福浦」定置には若い人が多く、みんな色々工夫して良くしようとやっておりますので、この様にお客様からのご感想を頂くことは彼らの励みにもなります。是非、彼らに伝えてあげたいと思います。また、ブランド紹介の方もお願いいたします。
ふと気がつけば、今日は本マグロの食べ頃ですね。いえ、無理なさらずに結構です。ええ、美味しいでしょうねぇ。いえ、結構です。え?結構なお味?そうでしょうねえ…。
ヒラメの中村様
今年もお願いいたします。
この頃は休みを挟んだ影響もあって、刺し網のヒラメはお陰様で多めの水揚げで推移しております。また、定置にもヒラメが入り始めているようで、先月と比べると嘘のように増えており、我々は嬉しい悲鳴、買い手は安く買えると歓喜の声、漁師さんもひとまず水揚げが増えてきたので安堵の顔をしております。このまま行くとも思えませんが、今月は市場の休みが多いので、その効果からヒラメの枚数は平均多めで推移するかもしれません。
そういえば、表パンダは最近あまり見かけませんね。縁側部分から身の部分が若干白くなっているものはおりますが、あからさまにパンダは少なくなったようです。ところで、あれえ?どっちが上かなあ?と悩む時があるんですけど、表も裏も真っ黒(茶)色のヒラメは何と呼ぶのですか?気持ち悪いという人もいるのですが、極偶に見かけます。
それでも今年は昨年より放流もの(放流ものとの交雑)の割合が増えているようです。つまり天然物が減少していると言うことなのかもしれませんが、資源の確保という目的という意味では、立派に機能していると思います。今後も相模湾のヒラメを守る為にも、色々お願いいたします。