伊豆稲取は「山下丸」定置からやって来たテングハギ。
仲間であるニザダイ(サンノジ)100キロに混じって獲れたようです。
ちょっと判り辛いかもしれないが、口の上部に角状の突起があることがお分かりになるだろう。雌雄なのか2匹ペアで泳いでいたようで、本来ならもっと珊瑚礁などのある南方系の海にいるはずなのですが、きっと駆け落ちか何かで深夜バス「黒潮号」に乗ってきたのでしょう。それにしても堂々現れたのは3キロはあろうという巨大な魚体で、漁師が持って来た瞬間、思わず「いいねえ!」と口走ったものの、本音では「売れないだろう・・・」と思っていました。
やはり万が一売れるとしたら、観賞用になるのでしょうか?某有名図鑑サイトに拠れば「美味しい」との評価も見られますが、見た目からはちょっと想像できません。どうしてもニザダイのイメージが脳裏をかすめます。
ところがどっこい、実際競りに掛けたら欲しい人が複数いて、結果一匹500円も付いてしまいました。私からしたら「500円も」ですよ、見向きもされないと思ってましたから・・・。ただただ私の無知を恥じるばかりです。
なんでこんなにも高値が出たのでしょう?
私の稚拙なる疑問に対し、大きな懐の大海が悠々と答えるに違いない。
「天狗じゃ、天狗の仕業じゃ!」と。
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