
魚市場に現れた奇妙な詐欺師?
「イソカニダマシ」にご用心!
今朝の小田原魚市場に、見慣れない「顔」が姿を見せ、一部のベテランも「初めて見たなあ」と首をひねっていました。
一見するとカニそっくり。
横に歩き、カニのような甲羅を持ち、何よりもそのアンバランスなほど太く、異様に見えるハサミに目を奪われます。
しかし、この見た目に騙されてはいけません。
カニのようでカニでない、ヤドカリには見えないが実はヤドカリの仲間という、まさに「化かし」の名手。
その正体は、ヤドカリの仲間に分類される「異尾類」の生き物です。
大きく見えるハサミに反して、小さすぎて「食べられない」
そう、見た目と中身が大きく異なるのです。
さらに、その脚は前後にも器用に動くことができ、海岸を行き交う姿はまさに詐欺師のごとく巧み。
決して本物のカニではありませんから、もし市場で見かけても「騙されないで」と声を大にして言いたくなります。
市場でイソカニダマシの見た目に騙されないように、日常生活でも「おかしいな」と感じたら、まずは立ち止まってください。
「もしもし、俺だよ、俺!」 → 慌てて返事せず、一旦電話を切って、本物の家族に電話をかけ直して確認しましょう。
「急いでお金が必要なんだ!」 → どんなに切羽詰まった状況を装っても、すぐに振り込んだり、現金を渡したりしないでください。必ず誰かに相談を。
「あなたの個人情報が漏洩しています」 → 不審なSMSやメールのリンクは、絶対にクリックしないでください。
魚市場で目利きを磨き、どんな魚にも騙されない人だからこそ、見慣れない「詐欺」にも冷静に対処できるはずです。不審な電話やメール、訪問者にはくれぐれもご注意を。何か異変を感じたら、すぐに警察相談専用電話「#9110」や家族に相談してください。
イソカニダマシが私たちに教えてくれたように、見た目や言葉に惑わされず、本質を見抜く力が、現代社会でも魚市場でも重要です。
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