魚体中骨抜き器販売中

2024年12月30日

オシャレコショウダイ


寒風吹きつける12月初旬の海辺、
老漁師・源蔵はいつものように刺し網を引いていた。

その日は妙に寒さが身に染み、網を揚げる手も重たかった。
海の色も曇天を映して鈍い灰色。そんな暗い海の中から顔を出したのは、一尾の美しく輝く魚だった。
銀色の鱗に鮮やかな模様が浮かび上がる、まるで最新モードの着こなす様な魚は「オシャレコショウダイ」と呼ばれる珍しいものだった。

2024_kosho_gp.jpg
「珍客だな…」
源蔵は網の魚を整理する中で、その魚を眺めながら漠然とした思いを巡らせた。
「コショウダイ・・・コショウか。
胡椒効かせて食べるとするか・・・」

あれから数週間が過ぎ
年末恒例の「競輪グランプリ」が近づいてきた。
競輪場のあるこの町ではその話題が絶えなかった。
源蔵も若い頃はギャンブル好きで、競輪場に足を運ぶのが楽しみだった。

12月30日、テレビでは「競輪グランプリ」が放送されていた。

解説者が叫ぶ。

「古性優作が抜け出した!ゴールイン!」
その名を聞いた瞬間、源蔵は先日の魚を思い出した。

「オシャレコショウダイ……まさか!」。
「推しやで、古性だい!」
魚が未来を予言していたのだった。
古性選手の優勝が決まった瞬間、源蔵は立ち上がり、拍手を送った。

そして年末の海は静かだった。
魚市場は休場となり、昨日の興奮も冷め、年の瀬と言うにふさわしいほど静かな日常だった。
「所詮、魚も予想も一時の夢よ」と源蔵はつぶやく。

手には来年の魚市場のカレンダーが握られていた。
波間に希望を託し、また新たな一年が始まる。
「この海も競輪も、波があるのが醍醐味さ」。

そう言って源蔵は、カレンダーに競輪の日程を書き込むのだった。
.
posted by にゃー at 17:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月22日

ウミテング

241022_tengu.jpg
テングダイ
に代表される

海の
「テング」界の
最後を飾る
小さな大御所

究極の珍魚

それが
「ウミテング」

これぞ
見たかった魚の
ひとつである

「タツノオトシゴ」類
も属する
トゲウオ目
の仲間とされ

かっちりした
骨格の様な外殻
に覆われ

鼻の部分も
シッカリした作り

チョコまか
泳ぐ姿も
愛らしい

これは
愛される珍魚

さすが
ミズテング」を
獲ってくれた
国府津の
刺し網漁師
「ヤマヒロ」

面目躍如

20241022_gungyo.jpg伊藤若冲の
「群魚図(鯛)」
にも
描かれている様に、

江戸時代から
珍魚として
知られていた
のだろう

それにしても
5センチ程度の
小魚である

まさか
網に掛かるとは!

.
posted by にゃー at 16:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月12日

クボエビ


オー!クボエビ!
202410_kubochan.jpg
久保建英もビックリの
珍海老だ、コリャ

名を
「クボエビ」と言う

漢字で「久保蝦」らしい

エビ研究の
久保伊津男博士にその名を因むという

幻の深海性の
イセエビの仲間

初確認だ

水族館級の珍魚と言えよう

形は
「ハコエビ」に似て四角い感じ
触覚が長く、美しい

これは
食べなくても判る

「美味い」

ちなみに
小田原には

江戸時代、
小田原城主を務めた
大久保一族を祀る
大久保神社があるが、

そのオオクボとは
関係・・・

無さそうである
.
posted by にゃー at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アザハタ

202408_azza.jpg
この夏、
港の片隅で
何度か話題になった魚

謎の赤い魚の噂は
大磯から聞こえてきた

次いで、
八丈からの送りで
やって来た

そして
小田原の釣り船が
釣ってきた

「アザハタ」

各ヒレの先端が
黒ずんでいるのが
アザということか

「ハタ」の仲間らしく
身も肉厚で、口も大きく
愛らしい顔つきで、インパクトはある

この魚も
増えてきてるのだろうか?

続報を待つ

.
ラベル:珍魚 釣り情報
posted by にゃー at 19:29| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

オニテングハギ (♀)

202410_onidao.jpg
鬼天狗剝

鬼で

天狗で

禿って

メスにしても

可哀相な
言われっぷりだな

しかし、分布は

沖縄以南って

はるかに
北上してきた模様

ちなみに
オスには
立派な角が額から生える

202410_onidao2.jpg
それにしても

特徴的な背張り(背縁隆起)だ

これが鬼の鬼たる所以かな?

美味いか、不味いか

食べてみなけりゃ
わかるめえ

.
posted by にゃー at 19:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年07月02日

コシナガ

20240701_koshinaga.jpg
昨日の「岩」定置に
4本入網した
「メジ」らしき魚

「クロマグロ」の
幼魚にしては
妙に細長い
胸びれが長い
目が大きい
・・・

年取ると
聞こえてくる
ボヤキの数々
「どうも腰がなあ・・・」

胸張って言いましょう
やっぱ
「コシナガー」

滅多に獲れない
「珍マグロ」

今朝獲れてたら
大磯と福浦の
「マメジ」の山に
埋もれていただろうなあ

.
posted by にゃー at 17:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする