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2025年06月10日

まるごと魚市場

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:小アジ 1.6トン、サバッ子混 1.4トン、マルソウダ 400キロ、アジ 360キロ、チダイ 260キロ、サバフグ 150キロ、サバ 100キロ
「石橋」定置:アジ・小アジ 430キロ、チダイ 100キロ、マルソウダ 100キロ
「 岩 」定置:マルソウダ 1.2トン、ワカシ 660キロ、アジ 100キロ
「原辰」定置:ジンダ 130キロ、アジ 110キロ、サバ 80キロ
「江の安」定:マルソウダ 120キロ、アジ 50キロ
「二宮」定置:休漁
「福浦」定置:サバッ子混 1.1トン、サバ 350キロ、シイラ 150キロ、スルメイカ 80キロ
「大磯」定置:サバ、小アジ ほか

東方面からは、
「江の島網」:小サバ 1トン、サバ 240キロ、小アジ 120キロ、シイラ 120キロ

伊豆方面からは、
「網代定置」:アカカマス 580キロ、スルメイカ 250キロ、シイラ 130キロ
「川奈定置」:アオリイカ 100キロ、イサキ 150キロ
「富戸定置」:メジナ 110キロ、ワラサ 60キロ

20250610_gaki.jpg本日は朝からの雨模様にもかかわらず、場内は豊富な魚で活気に満ち溢れました。
関東地方の梅雨入りという中、今朝は安定した「小アジ」の豊漁と突発的な「サバッ子」の群れが主役で、昨日の主役だった「スルメイカ」は激減し、日々の漁の移ろいの早さを実感させられました。
そして伊豆方面からは「アカカマス」が大量入荷し、初夏らしさを演出。同じく夏らしさを感じさせるのが、今年は広範囲で見られる「シイラ」や「ワカシ(ブリの若魚)」の姿や、早くも顔を見せた「マツダイ」、「メイチダイ」といった夏が旬の魚たちです。これらは黒潮の流入に伴う相模湾の活性化を示唆しており、早くも夏の海の様相を呈していると言えそうです。
6月も早三分の一が過ぎ、本格的な夏を迎えるにあたり、小田原の海がどのような顔を見せてくれるのか、今後の漁模様に注目が集まります。
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posted by にゃー at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月09日

魚市場はサギグループの拠点

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:小アジ 950キロ、アジ 330キロ、マルソウダ 200キロ、チダイ 170キロ、サバ 150キロ、サバフグ 100キロ
「石橋」定置:小アジ 300キロ ほか
「 岩 」定置:マルソウダ 730キロ、アジ・小アジ 300キロ、スルメイカ 110キロ
「原辰」定置:小アジ 160キロ、スルメイカ 170キロ、ジンダ 140キロ
「江の安」定:小アジ 300キロ、アジ 120キロ、スルメイカ 80キロ
「二宮」定置:アジ 320キロ、サバ 250キロ、小アジ 230キロ
「福浦」定置:サバ 1.1トン、小サバ 390キロ
「大磯」定置:サバ 540キロ、小アジ 370キロ、小サバ 180キロ、アジ 160キロ

東方面からは、
「平塚定置」:小サバ 190キロ、アジ・小アジ 220キロ
「江の島網」:サバ 190キロ、スルメイカ 80キロ

伊豆方面からは、
「網代定置」:スルメイカ 320キロ、小アジ 270キロ
「南伊豆釣」:釣キンメダイ 300キロ

三崎釣船 ・・・ 釣スマ 140キロ ほか

今朝の小田原魚市場は、まさに舞台。
役者たる競り人や仲買人たちが、それぞれの思惑を胸に、静かでありながらも熱い攻防を繰り広げていました。
水揚げされた魚たちを前に、言葉巧みに相手の腹を探り、自分の狙いは巧みに隠す。
良い魚でも「まあまあだな」とつぶやき、実は売りたい魚でも「今日はやめとけ」と囁く−−化かし合い、読み合いの丁々発止が、ここ魚市場の日常です。「正直な商売人なんていないんじゃないか」と思えるような、そんな場所だからこそ、本物の面白さがあるのです。
とはいえ、これだけ魚が並んだ今朝の魚市場は、全体的にはやや買い気配が薄かったように感じられました。
20250609_saggy.jpg魚が多かったからか、それとも梅雨時特有の空気感なのか。
「ま、6月らしいといえば、そうなんですけどね」
この一言に、場の空気感が凝縮されています。果たしてこれも本当なのか?
魚の種類や量、季節のサイクル、買い手の心理が複雑に絡み合い、日々異なる「舞台」が立ち上がる。今日どんな値がつこうと、明日はまた違う展開が待っている。
稽古不足を、競りは待たない。競りはいつでも、初舞台〜♪
この予測不能な面白さこそ、魚市場という劇場が、人を惹きつけてやまない理由なのかもしれません。
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2025年06月07日

イワシは癒し?の魚市場

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:小イワシ混 700キロ、マルソウダ 700キロ、小アジ 250キロ、サバ 230キロ、アジ 100キロ、サバフグ 120キロ
「石橋」定置:小イワシ混 700キロ、マルソウダ 300キロ
「 岩 」定置:スルメイカ 150キロ、アオリイカ 90キロ
「原辰」定置:小イワシ混 1.5トン ほか
「江の安」定:小イワシ混 1トン ほか
「二宮」定置:休漁
「福浦」定置:小サバ 640キロ、サバ 200キロ、シイラ 120キロ
「大磯」定置:スルメイカ 220キロ、ジンダ 100キロ、サバ 100キロ、チダイ 90キロ

東方面からは、
「江の島網」:小サバ 230キロ ほか

伊豆方面からは、
「川奈定置」:トビウオ 130キロ、アオリイカ 90キロ
「富戸定置」:サバ 940キロ ほか

鴨川釣船 ・・・ 釣カツオ 290キロ
三崎釣船 ・・・ 釣キハダ 200キロ

今朝の小田原は「小イワシ」が圧巻で、まさに“入梅イワシ祭り”の様相を呈していました。とはいえ、獲れているのは手の指ほどのサイズの個体ばかりで、「お刺身にどうぞ」とは言い難い代物。ですが、唐揚げやつみれにはうってつけで、要は「頭と手とイワシは使いよう」といったところ。
202506_panel.jpgこの「小イワシ」の大漁に対して、懸念されるのは長引く「シラス」の不漁です。「小イワシ」豊漁と「シラス」の不漁が同時に起きているという事実は、海の環境における明確な反比例を示唆しており、この大量の「小イワシ」がどこから来て、どこで生まれたのか、その来歴は定かではありません。突然の豊漁が、今後のシラス漁にどのような影響を与えるのか、漁業関係者の間でもさまざまな憶測が飛び交っています。
相模湾のみならず、日本近海全体で海水温の上昇が指摘されており、これは「磯焼け」と呼ばれる海藻の減少や、貝類不漁の要因ともなっています。特に、ウニやアイゴなど植食性生物による食害は、藻場の衰退と密接に関係しており、足元の海が急速に変貌しつつあることを物語っています。
また、6月の常連である福浦の「ワラサ」が、今年は皆無という状況も深刻です。
魚の回遊パターンが大きく変化していることを実感せざるを得ません。代わって、「シイラ」や「マルソウダ(ウズワ)」といった南方系魚種の水揚げが常態化しており、これは温暖化による魚種の北上傾向を如実に示していると言えるでしょう。今朝も「ハマフエフキ」や「オオニベ」、「トビウオ」など、夏の魚たちの姿が日に日に増しています。
こうした状況を踏まえると、この夏の小田原の海の主役は、引き続き暖海性の魚種が担う可能性が高いと考えられます。彼らの高い適応力が、今の海では有利に働いているのかもしれません。
しかし、この豊かな水揚げの背後には、繊細な海洋生態系の変化が潜んでいます。私たちは、海の恵みに感謝しながらも、その背景にある環境変動にしっかりと目を向け、持続可能な漁業と海洋環境の保全に努めていく責任があるのではないでしょうか。
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posted by にゃー at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月06日

だからやめられない魚市場

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:マルソウダ 2トン、小アジ 1.7トン、アジ 620キロ、小サバ 300キロ、チダイ 280キロ、イサキ 110キロ
「石橋」定置:マルソウダ 400キロ、小アジ 300キロ、小サバ 120キロ
「 岩 」定置:マルソウダ 1.1トン、スルメイカ 250キロ、小サバ 150キロ、トビウオ 90キロ
「原辰」定置:マルソウダ 170キロ、ジンダ 80キロ
「江の安」定:アジ、マルソウダ ほか
「二宮」定置:サバ 610キロ、小アジ 320キロ、小サバ 150キロ、アジ 130キロ、ジンダ 100キロ
「福浦」定置:マダイ 240キロ、チダイ 220キロ
「大磯」定置:小サバ 340キロ、小アジ 280キロ、サバ 190キロ、ハマフエフキ 100キロ

東方面からは、
「江の島網」:サバ 100キロ ほか

和歌山釣船 ・・・ 釣キハダ 540キロ
佐島釣船 ・・・ 釣カツオ 530キロ

20250606_cats.jpg「カツオ」の釣果が本格化し、いよいよ季節は初夏へ。
梅雨入りを前に、まだまだ地魚は豊富で、魚市場は実に賑やかです。
近年は旬の魚が少し遅れてやってくる傾向もありますが、「今、目の前にある魚こそが旬」をキーワードにこれを味わうのが魚好きの粋な流儀。
今日の食卓には、小アジの唐揚げか、それとも新鮮なカツオのたたきか、悩ましい選択が待っていますね。
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posted by にゃー at 20:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月05日

魚市場は永久に不滅?

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:マルソウダ 13トン、小サバ 670キロ、小アジ 650キロ、アジ 110キロ
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:マルソウダ 1トン、スルメイカ 320キロ、小アジ 280キロ、シイラ 180キロ、ボラ 110キロ
「原辰」定置:マルソウダ 420キロ、サバ 240キロ、ジンダ 70キロ
「江の安」定:ジンダ 310キロ、スルメイカ 50キロ
「二宮」定置:サバ 370キロ ほか
「福浦」定置:クロマグロ 1本、サバ 150キロ、ジンダ 70キロ
「大磯」定置:休漁

東方面からは、
「江の島網」:イサキ 490キロ、アジ 130キロ、サバ 120キロ

伊豆方面からは、
「網代定置」:アジ 210キロ ほか

20250605_comuts.jpg今朝の魚市場を賑わせたのは「豆アジ」の群れ。
唐揚げや南蛮漬けにぴったりのサイズで、多くの家庭の食卓を彩ることは必至。しかし、「大型アジ」の姿はごくわずかで、寂しさを感じさせたのも事実。そんな中、濁りのある海から現れたのは「イサキ」の群れ。彼らはしっかりと「地アジ」の”代打”として存在感をアピールしていた。
この”図々しさ”が「イサキ」の魅力であり、”美味しさ”の源とも言えるでしょう。これは、厳しい海の環境に適応しようとする魚たちのしたたかさを示唆していると言えるのかもしれません。
その主役争いを尻目に、堂々と衆目を掻っ攫っていったのが、福浦産の「ミスター・クロマグロ」でした。
60キロを超えたその巨体は、小魚だらけの今朝の魚市場で圧倒的な存在感を放っていました。
競りの時間、競り人を中心に仲買人たちが一歩、また一歩と近づくと、競りは最高潮に達しました。
「地アジ」の減少という厳しい現実がある一方で、「クロマグロ」のような大型魚の登場は、海の多様性がまだ失われていないことを示していると言えるでしょう。
「やっぱり魚市場は舞台だ」と、誰かが呟いていました。
そう、ここは日常であって非日常。今日も一匹の魚が、語らずして何かを語る場所なのです。
だからこそ、たとえ「アジ」が減っても、「マルソウダ」が山のように獲れたとしても、「ジンダ」が床に散らばっても魚市場は動き続ける。単に魚市場が存続してほしいという願いだけでなく、豊かな海が未来永劫続いてほしいという切実な願いを込めて。
海の恵みに感謝しつつ、その恵みを守るための取り組みが、今後ますます重要になるでしょう。一匹の魚、一つの網、一つの声が、今日もこの場所を成り立たせています。それを見逃さず、届け、味わう人がいる限り・・・
魚市場が永久に不滅ならいいね。
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posted by にゃー at 18:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月03日

タカベ

20250603_takabe.jpg
5年前の今日、
中部国際空港に降り立った
「世界最大の飛行機」と言いえば

「アントノフ 225 ムリーヤ」

あれが最後の日本への飛来になるとは
誰が思ったでしょう。

あの巨体が無くなった日、
それはウクライナの誇りが失われた日。

それは戦争の始まった日でもありました。

そんな思いを馳せていた今朝、
下田から届いた魚の中に、
まばゆい金色に鮮烈な青色のボディ。

まるでウクライナ国旗のような
「タカベ」が、
まるまると太って並んでおりました。

「タカベ」は塩焼きが最高
食べやすく、旨味があり、軽いのに脂がある

「アジ」と「イサキ」と「イボダイ」を足して
3で割って1.5を掛けたような味

聞けば小田原に並ぶのは
3年ぶりとか。

アントノフはウクライナの空の宝。
タカベは下田の海の宝

どちらも貴重な存在に変わりなし

次いつ来るかわからない
だからこそ
あったときに買う

人生は後戻り出来ない

次は無いかもしれないのだ

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ラベル:地魚 定置網漁業
posted by にゃー at 19:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ギョッ!魚だらけの水泳大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

魚市場ととのいました

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:休漁
「石橋」定置:マルソウダ 11.9トン、小アジ 1.3トン、アジ 420キロ、スルメイカ 130キロ、イサキ 100キロ
「 岩 」定置:マルソウダ 4.6トン、アジ 300キロ、イシダイ 300キロ、スルメイカ 200キロ、小アジ 150キロ
「原辰」定置:ジンダ、小ウルメイワシ ほか
「江の安」定:アジ 190キロ ほか
「二宮」定置:休漁
「福浦」定置:サバ 250キロ、小サバ 110キロ、ジンダ 100キロ
「大磯」定置:トビウオ、サバ ほか

東方面からは、
「江の島網」:サバ 120キロ ほか

伊豆方面からは、
「網代定置」:マイワシ 120キロ ほか
「下田釣船」:タカベ 150キロ

鴨川釣船 ・・・ 釣カツオ 730キロ
和歌山釣船 ・・・ 釣キハダ 310キロ

今朝の「アジ」の水揚げはというと、数週間前からすればほんの名残香という感じ。
一方で、「マルソウダ(ウズワ)」の勢いは止まる気配なし。
そしてまだまだ「小スルメイカ」。
少し大きくなったかという程度で「ムギイカ」サイズ。
「まだまだイカ飯なんて、ペロリだよ」といけるサイズ感が嬉しい。
20250603_mag.jpgそして、ひときわ目立っていたのが釣りカツオ船とキハダ船の入港。
ボチボチ釣れだしてきて、港で見かける頻度も増えて参りました。
ところで「二宮」の定置網が三日営業日連続の汐早で休漁というのは、市場内でちょっとした都市伝説になりつつあります。このまま妄想が市場からはみ出ないうちに、早い内の復帰を願いたいものだ。
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posted by にゃー at 18:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月02日

魚市場が扱う新新新鮮地魚

小田原魚市場水揚げ概況

「米神」定置:マルソウダ 29トン、サバ 130キロ、アジ 80キロ
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:マルソウダ 5.8トン、アジ 110キロ、アオリイカ 90キロ
「原辰」定置:マルソウダ 2.1トン、ジンダ 260キロ
「江の安」定:ジンダ 140キロ、スルメイカ 90キロ
「二宮」定置:休漁
「福浦」定置:小サバ 360キロ、スルメイカ 90キロ
「大磯」定置:サバ 940キロ、小サバ 520キロ

東方面からは、
「江の島網」:サバ、カタクチイワシ ほか

今朝も新新新鮮な地魚と言う海からの贈り物が勢ぞろい。
20250602_reds.jpgまずは伊豆から注目の「ケンサキイカ」。今年は不漁との声も、海の宝は貴重であってこその輝きをキープ。
そして小田原沿岸は「マルソウダ(ウズワ)」一色で、なんと総量35トン以上。「ウズワは秋の魚」などという古い話は、もはや伝説。漁師曰く「秋まで待てないヤツらが、先走ってるんだ」とか。
一方で心配なのは、市場の顔と言うより小田原の顔、「小田原アジ」。
一日何トン、今日は何トンとトントン拍子で獲れていたピークは過ぎ、今や「あの人は今」に出演する芸能人のごとき存在。
そうなると人々の注目は「アジに変わる次なる主役は?」と来る。
魚市場の主は語る、「人に訊くより、海の声を聞け」と。
そう、すでに次の主役は水面下でキャスティングを終えているのです。
今朝の岸壁にも、きっとそのヒントがあったはず。
魚市場という場所は、いわば海の天気図だ。
海の声に耳をすませば、明日の魚が見えてくる。
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posted by にゃー at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 小田原魚市場日報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする