「米神」定置:休漁
「石橋」定置:休漁
「 岩 」定置:キハダ 1本、ビンナガ 4本、マルソウダ 100キロ
「原辰」定置:キハダ 1本 ほか
「江の安」定:マルソウダ 40キロ ほか
「二宮」定置:アジ 1.1トン、タチウオ 240キロ、サバ 130キロ
「福浦」定置:サバ 90キロ ほか
「大磯」定置:ビンナガ 1本、アジ 60キロ
伊豆方面からは、
「網代定置」:アジ 2.1トン
「宇佐美釣」:釣アブラボウズ 4本
「富戸釣船」:釣メジ 90キロ
東方面からは、
「平塚定置」:サバ 120キロ ほか
今朝並んだ魚たちが象徴したのは、まさに春の訪れだった。
何と言っても今朝の目玉は「小田原アジ」。春になるとその帰巣本能に導かれるかの様に小田原の海に戻ってくるツバメの様な地魚だ。
さらに登場したのが珍客「ビンナガ(マグロ)」。流線型の体とツバメの尾を思わせる長い胸ビレを持つこの魚は、まさに「海を飛ぶ」存在だ。ツバメが南から戻ってくるように、「ビンナガ」もまた暖かい潮を求めて移動を繰り返す。その中で小田原へと迷い込んだものだろう。「湘南定置」でも同時に獲れたのはまた珍時と言える。
そして異彩を放つ存在として魚市場にどっしりと構えていたのが「アブラボウズ(オシツケ)」である。その重厚長大な魚体は、まるでツバメの幼鳥のようにまん丸だ。時折、巣からヒナが落ちてしまうように、彼らもまた、ともすれば深海から我々の前に姿を現す。
いずれの魚たちも水面に映る春の光のようにまばゆく、艶々した鮮度感が市場中に溢れた。そのツバメの様な瑞々しさと活気が魚市場全体を春らしさ一色に染め、待ち望んだ季節の変化が魚を通じて確かに感じられる朝となった。
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