中東情勢の緊張で、原油の供給不安が現実味を帯びてきた。政府は備蓄の放出を決め、価格の高騰と品不足の緩和を図る構えだ。効果のほどはさておき、「出せるものを出す」という判断自体は、今の局面では理にかなっている。
さて、ここで小田原の海に目を向けると、定置網もまた、ひとつの「備蓄」と言えなくもない。
海中に張られた網に魚が入り、状況を見ながら水揚げを調整する。獲り尽くさず、流れに合わせて供給することで、結果として相場の安定にもつながっている。
そんな視点で今朝の水揚げを見ると、中心はやはり「小アジ」の大漁。まとまって入れば輸送もしやすく、買い手にとっても扱いやすい。量が出ることで商いも回り、売り場全体に活気が出る。さらに、「小アジ」に引き寄せられて、他の地魚も多彩に顔を揃えた。種類が揃えば需要も広がる。これもまた、海の備蓄放出の効用と言えるだろう。
出すべき時に、出すべきだけ獲る。そんな理想的な流れが、今の魚市場にはある。
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