まったくもって罪深い港だよ。
朝っぱらから「小田原アジ」を中心に春の「チダイ」や「カマス」だの、これでもかってくらい新鮮な地魚を並べやがる。
しかも種類が多い。選べって言われても困るくらいだ。
長年、買受人を満足させてきた?
そりゃそうだろうよ。
来りゃ、何かしらの「当たり」があるんだから。
だがな、それが罪なんだ。
今日は「アジ」だけでいい。
そう思って来たはずなのに、気がつけば「ヒラメ」も「イシダイ」も、ついでにコイツも・・・。
しかもだ。
一度この鮮度を知っちまったら、もう後戻りはできねぇ。
よそで魚を見ても「なんか違うな」で終わっちまう。
いや、調教と言ってもいい。
それは、なぜ?
うまいからだよ。
それ以上でも、それ以下でもねぇ。
だから今朝もまた、
罪深いこの魚市場に、人が集まる。
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