台風は足早に過ぎ去った。そうすれば魚市場に平穏が戻る・・・はずだった。
まことしやかに囁かれる次なる「台風」の影。予報図を見つめる男たちに疑念が広がる。予報が外れてくれればいいという願いとは裏腹に、どんよりと垂れ込めた雲は、海が孕む不安を暗示しているようだ。
朝焼けに浮かんだ虹は、果たして吉兆だったのか、それとも幻だったのか。
しばらくは今ある網で凌ぎ、海が静まるのを待つしかない。この不穏な空模様が、嵐の終わりなのか、それとも次なる序章なのか。確かなことは、海と空がすべてを知っているということか。
.
【関連する記事】





