インフレの特効薬は景気の後退だと誰かが言った。金利は上がり、ナフサは不足。雨続きの空模様もあって、業界全体がどこか低空飛行を続けている。水揚げは伸びず、魚価も冴えない。「がんばリーリエ」と騒いだ相場も右肩下がり。「踊る阿呆」にも休憩時間が訪れたようだ。今、必要なのは慌てて動き回ることではない。地に足を付けたインサイドワークである。
「筋肉は裏切らない」という様に、海もまた裏切らない。
そして本当に強い人間ほど、無駄な力は使わない。必要な時だけ締め、必要な時だけ持ち上げる。
もちろん魚市場もだ。魚市場は力自慢ではない。
不漁の日も、雨の日も、台風の日も、漁師を支え、仲買を支え、食卓を支える。日々「市」を開き魚を待つ、その積み重ねこそが魚市場の筋肉となる。この暇な時期こそ、見えない筋肉を鍛えるべきなのかもしれない。
魚市場の筋肉とは、魚を売る力ではなく、人を支える力なのだから。
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